最高裁判所第二小法廷 昭和29年(オ)979号 判決
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〔要旨〕訴訟手続の中断中になされた訴訟行為は、上告審においてこれを追認することができる。
〔説明〕事案は、原審に係属中被控訴人九州電気実業株式会社は東芝商事株式会社に吸収合併され、代理人がいないため訴訟手続は中断したが、被控訴人の代表者本人が依然訴訟を進行し、原審も右中断の事実を知らずして被控訴人勝訴の判決をしてしまつた場合に関する上告人(控訴人)は、原判決は中断中の訴訟行為に基きなされたものであつて違法であると主張して上告したが、本件上告判決は、右被控訴人の承継人たる東芝商事株式会社は上告審において中断した訴訟手続を受継する旨の申立をするとともに、右被控訴人の代表者本人が原審でした中断中の訴訟行為を追認したから、これによつて中断中になされた訴訟行為の瑕疵はすべて治癒され、遡つて有効となつたものと解すべきであるとして上告を却けた。
中断中の訴訟行為は責問権放棄の対象となる(昭一三・八・一九、民集一七・一六三八、兼子体系二八五)、したがつて当然に追認も可能である。そして追認は上告審ではできないという根拠もないから、本件の判示ももとより正当であろうと考える。
(長谷部調査官)